リー・クアンユー、世界を語る
どーも、休日はジムと銭湯しか行くところがないおっさんです。
シンガポール旅行前に読んだ本がこちら
リー・クアンユー、世界を語る
シンガポール建国の父と言われる前首相リー・クアンユーのインタビュー形式の本です。
リー・クアンユーは、わずか20年でシンガポール人の年収を400ドルから5万ドルにした偉大な政治家です。
2013年10月に初版ということは、今から6年前です。
リー・クアンユーは2015年に亡くなっているので亡くなる2年前に初版ということになります。
2013年というと、私が色々なことに行き詰まり経営していた会社を諦め、ある組織に参画した年にこの本は出版されました。
あれから6年かぁ。
良い事も悪い事も、いろんなことがありました。
6年の間に、私は相当成長することができました(自画自賛)
嘘偽りなく年収も当時の3倍になりました。
しかしながら、世界の変化のスピードはすさまじく、私自身その変化についていっているとは言えません。
例えば、この6年間に日本の富裕層の多くが、日本を捨ててシンガポールに移住しました。
シンガポールは英語が通じ、圧倒的に税金が安く、永住権も取りやすく住みやすいという理由で日本からの移住が進んでいきました。
なんせ、シンガポールで永住権を取れば相続税がゼロですからね(笑)
日本では、働いても働いても税金で持っていかれて、手残りが少なく豊かになれないと感じている人は多いのではないでしょうか。
実際に私も、固定資産税と住民税を4期に分けて納める度に、なんでこんなに税金高いんだろうと首を傾げています。
確定申告の時期には「俺こんなに所得税払ってんの?」
と毎年の様にびっくりしてます。
また、社会保険料も私の場合、労使折半ではなく会社負担分も納めているので、異様に高いと感じています。
収入の半分くらいが税金(社保含)なので、2000万稼いでも手残りは1000万といった感じです。
しかも、日本の所得税は超過累進課税制度なので、所得が増えれば増えるほど税率は高くなります。
年間所得税率の最高は年間所得1800万以上ですが、その場合の所得税住民税は55%です。
頑張って働いても半分以上税金でもっていかれます。
やってらんねぇ。
この国で頑張って働いても幸せになれねぇ。
老後に不安しかない。
日本では夢も希望も持てない。
そのように感じている30代、40代は多いのではないでしょうか(私含む)
私の住む町は東京都の下町ですが、高齢化が進み老人ばかりです。
みなさん笑顔が少なく、お世辞にも幸せそうとは見えません。
老人だけでなく、勤労収入がある世代もみな下を向いてつまらなそうに生きているように見えますよ。
過去30年の間に日本の平均年収はほぼ変わっていません。
しかしながら、シンガポールでは、わずか20年で平均年収が400ドルから5万ドルに上がりました。
凄すぎる。
政治でここまで差がつくのか…
前置きが長くなりましたが、そんな経済発展が国家の最大の目的であるいわば、シンガポール株式会社のオーナー社長であるリー・クアンユーの金言をまとめたものがこの本です。
特に印象に残ったのが、
「人間は本質的に悪である。だから悪を抑える必要がある」
リー・クアンユーは弁護士でもあります。
規律が無ければ成長はないと実践者からの重たい言葉です。
「中国とインドは同じ夢を共有することはない」
中国文化とインド文化が混じり合うシンガポール前首相がそう言うならば、間違いなくそうなのでしょうね。
「発展には3つの基本要素がある。1つは揺るぎないリーダーシップ。2つ目は効率良く機能する統治組織。3つ目は社会の規律だ」
日本にもリー・クアンユーのような政治家が必要です。
そして、私達の子供の世代に誇りを持てるような日本国になることを祈らずにいられません。
これで今後、シンガポール人とリー・クアンユーの話しになっても大丈夫です。
間違い無く、シンガポールに行く前に読んで良かった本の一つです。